会社の電話、ほぼ全部が営業電話だったのでAIに出てもらうことにした — RetellとTwilioで作った電話対応AIの話
会社の代表番号にかかってくる電話を、しばらく記録してみました。結果は、ほとんどが営業電話でした。人が出る必要のある電話は、ごくわずかです。
そこで、電話の一次対応をAIに任せることにしました。この記事は、自社で実際にやってみた構成と、やってみて分かったことの記録です。
なぜ電話をAIに任せたのか
電話は、かかってきた瞬間に人の手を止めます。相手が誰か分からないまま出て、営業だと分かって断る。この数分が、1日に何度も発生していました。
メールなら後でまとめて処理できますが、電話はそうはいきません。しかも内容の大半は、こちらが望んでいない売り込みです。人が出る意味のある電話だけを人に回し、それ以外はAIが受ければいい。そう考えて試すことにしました。
構成: RetellとTwilio
使ったのは2つのサービスです。
- Twilio: 電話番号を用意し、着信をインターネット経由で受け渡す役割
- Retell: AIが音声で会話する部分。何を聞き、どう答え、どう切るかを設定する
電話がかかってくるとTwilioが受け、Retell側のAIが応答します。AIは相手の用件を聞き取り、営業であれば丁寧にお断りし、それ以外であれば内容を記録して担当者に引き継ぎます。
電話交換機のような設備は必要ありません。既存の番号から転送する形でも始められます。
やり取りはすべて確認できる
AIに電話を任せるときに一番心配だったのは、「大事な電話を勝手に切っていないか」でした。
これは、AIの会話がすべて記録され、後から確認できることで解決しました。誰から、どんな用件で、AIが何と答えたか。文字起こしと録音の両方が残ります。営業以外の電話が混ざっていないかを、後からまとめて確認すればいい。リアルタイムで身構える必要がなくなりました。
「AIに任せる」は「見ない」ではありません。人が確認する前提で、確認のタイミングを自分たちで選べるようにする。これが運用の要です。
結果: 思った通り、ほぼすべてが営業電話だった
運用を始めて記録を見ると、想定どおりでした。かかってくる電話のほぼすべてが営業電話です。AIがその場でお断りし、人には回っていません。
人に回す必要のある電話は、AIが用件を聞き取って記録しているので、こちらの都合のいいタイミングで折り返せます。
電話の応対にかけていた時間は、はっきり圧縮できました。着信のたびに手を止めることがなくなり、確認は記録をまとめて見るだけになっています。
小さく始められるAI導入の一例
この取り組みは、大きな仕組みを作ったわけではありません。「電話のほとんどが営業だ」という事実を数えて確かめ、その一次対応だけをAIに切り出しました。
AI導入で成果が出やすいのは、こういう仕事です。
- 頻度が高く、1回ごとの判断が単純
- 人がやると手が止まる
- 結果を後から確認できる
御社にも、同じ構造の仕事があるはずです。電話に限らず、「毎回同じ対応をしているのに、人の手を止めている」ものが候補になります。
自社でやってみたからこそ分かること
アルヴァのAI導入支援では、AI導入スタートプラン(50万円・税別・目安)の最初の工程として業務の棚卸しを行います。電話対応のように、まず数えてみて、切り出せる部分だけをAIに任せる。その進め方を、自社で実際に運用している経験をもとにご支援します。
電話の一次対応をAIに任せてみたい、あるいは他の業務で同じことができないかを相談したい場合は、お気軽にお問い合わせください。